
腱鞘炎 放置したままだと炎症が慢性化し、関節可動域制限や手術が必要になる可能性があります。本記事では、放置のリスクを段階別に解説し、初期段階でできるセルフケア・受診の目安・専門的治療までを網羅的に紹介します。
1. 腱鞘炎とは? 基礎知識の整理
2. 腱鞘炎を放置するとどうなるか? リスクと進行パターン
3. 初期段階で気づくべきサイン・セルフチェック方法
4. 放置せず今すぐできる対処法と注意点(自己管理・セルフケア)
5. 医療対応・専門治療の選択肢と受診ガイド
1、腱鞘炎とは?基礎知識の整理

・腱と腱鞘の役割を知っておこう
腱鞘炎とは、手や指の腱を包む「腱鞘(けんしょう)」という膜に炎症が起きている状態を指すと言われています【引用元:https://brand.taisho.co.jp/tokuhon/body_pain/kensyoen002/】。
腱は筋肉と骨をつなぐロープのような存在で、腱鞘はその腱がスムーズに動くようにサポートする“滑車”のような役割を担っています。ところが、長時間のパソコン作業やスマホ操作、育児や家事などで同じ動作を繰り返すと、この腱鞘に負担がかかり、炎症を起こすことがあるんです。
・なぜ炎症が起こるのか
炎症が起きる主な原因は「摩擦」や「使い過ぎ」だと言われています【引用元:https://www.ishinokai-clinic.or.jp/orthopedics/disease/tendovaginitis/】。
たとえば、親指や手首を何度も動かすことで腱と腱鞘が擦れ、炎症や腫れが生じやすくなります。また、冷えや血行不良、ホルモンバランスの変化も腱鞘炎を悪化させる一因と考えられています。特に女性は出産や更年期などでホルモンの影響を受けやすいため、注意が必要だと言われています。
・代表的なタイプとその特徴
腱鞘炎にはいくつかのタイプがあり、代表的なのが「ドケルバン病(狭窄性腱鞘炎)」と「ばね指」と呼ばれるものです【引用元:https://medicalnote.jp/diseases/%E8%85%B1%E9%9E%98%E7%82%8E】。
ドケルバン病は親指側の手首に痛みが出るもので、育児中のママやスマホの使い過ぎが原因になることが多いです。一方、ばね指は指の付け根に炎症が起こり、指を伸ばすときに「カクッ」と引っかかるのが特徴です。どちらも最初は軽い違和感から始まり、放置すると動かしづらくなることもあるため、早めのケアが大切だと言われています。
#腱鞘炎 #手首の痛み #ばね指 #ドケルバン病 #手の不調
5、医療対応・専門治療の選択肢と受診ガイド

・何科を受診すべきか
腱鞘炎の症状が長引く場合や、日常生活に支障が出ている場合は「整形外科」または「手外科」への来院がすすめられています【引用元:https://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/de-quervain-tenosynovitis/diagnosis-treatment/drc-20371333】。整形外科では骨・筋肉・腱の動きを総合的に確認でき、手外科は手首や指の細かい動きを専門的に扱う分野です。どちらも腱鞘炎の原因を詳しく探るために、症状の進行具合や生活環境なども含めてチェックしてもらえると言われています。
・診断(触診)方法と検査の流れ
来院時にはまず問診で症状の出方や期間を確認し、続いて手首を軽く押したり動かしたりして痛みの場所を特定する「触診(物理検査)」が行われます。また、必要に応じて超音波検査(エコー)で炎症の程度を確認することもあります【引用元:https://starter-kit.jp/healthcare/tendinitis-guide】。この段階で、腱や腱鞘の腫れ具合や摩擦音の有無などを見極め、今後の施術方針を決めていく流れが一般的だと言われています。
・保存療法(注射・物理療法・投薬など)
多くの場合、まずは「保存療法」と呼ばれる方法で改善を目指すと言われています。保存療法には、炎症を抑える外用薬や注射、電気や温熱を用いた物理療法、テーピングによる固定などが含まれます。特に、炎症が軽度のうちに対応することで、痛みの緩和や動きの改善が見込まれるとされています【引用元:https://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/de-quervain-tenosynovitis/diagnosis-treatment/drc-20371333】。
・手術が検討されるケースと内容
数か月以上保存療法を続けても改善が見られない場合、または指や手首の動きに明らかな引っかかりがある場合は、手術が検討されることもあります。手術では、炎症が起こっている腱鞘の一部を開放して腱の動きをスムーズにする方法が一般的とされています。ただし、これは最終手段であり、痛みの原因や生活習慣を十分に見極めた上で行われることが多いようです。
・検査後のリハビリと再発予防
施術後は、再発を防ぐためのリハビリが重要だと言われています。無理のない範囲でストレッチや指の曲げ伸ばしを行い、少しずつ動きを戻していくことがポイントです。また、日常生活では手首の負担を減らすために、重いものを片手で持たない・パソコン作業中の姿勢を見直すなどの工夫が役立つとされています。おおよその改善までの目安期間は数週間〜数か月とされ、症状の程度や体の使い方によって異なると考えられています。
#腱鞘炎治療 #整形外科 #手外科 #保存療法 #リハビリ